ネット販売について

当社がチャレンジしてきたパソコンのネット販売を例に、インターネットに出店して商売する事の厳しさや、移り変わりの早さなどについてお話します。

(有)電脳のネット販売の体験談

１９９５年、茨城県の片隅で、猿島インターネットサービスとしての営業を開始。当社では、その直後から、パソコンのネット販売にもチャレンジしました。

その頃のインターネットは、利用者も少なければ、閲覧できるホームページも少なくて、今とは、まったく違った状況でした。でも、インターネットという、これまでには無かった新しいシステムへの関心は高く、勢いがありました。

当社は、北陸地方にあったパソコン卸専門の会社と組んでネット販売をしました。その卸会社は、家電販売店への卸専門で、自ら直接ネット販売をするつもりが無かったようで、当社のネット通販のために、、出来る限りの低価格で卸してくれました。

その頃は、インターネットでパソコンを販売している店も少なかったので、現在と比較すると、競争も緩やかでした。当社の販売成績は、１週間に１～２台程度と、たいした売上ではなかったのですが、北海道から九州まで、本当に、全国の人に売れました。売る側も、あまりに遠いので、代金を払ってもらえるだろうかなどと心配しながらの販売でしたが、幸いにも、代金を払ってもらえないケースは、１件もありませんでした。

１、２年経つと、パソコン販売の大手も、次々とネットに参入してきました。当社も、秋葉原価格以下で販売していたのですが、大手の価格には対抗できなくなり、全国販売はやめて、地元の人にだけ、組立設置のサービスや、パソコン指導という付加価値を付けて販売する事にしました。

オリジナルの組立パソコンにチャレンジ

その後、当社では、地元の人に、自社で組み立てたオリジナルパソコンの販売をした時期もありました。

パソコンという製品は特殊で、NECや富士通などのメーカ製品であっても、海外の部品メーカが製造した部品と、マイクロソフト社製のウィンドウズをインストールして販売しています。ふたを開ければ、メーカーの違いなんてありません。インターネットの普及で、海外部品が誰でも入手可能になってきた時期に、これらを使って組み立てれば、NECなどのメーカー価格の半額程度で作ることができました。

このオリジナル組立パソコンの時期も数年程度でした。その後、海外の通販専門メーカーが日本に上陸し、低価格で、１年保障付きでパソコンの販売を始めました。最初に上陸したゲートウェイは、数年で日本から撤退しましたが、その後に来たデルは、今ではかなりの販売シェアを握ってます。

パソコンの価格について考えてみると、ウィンドウズ９５以前は、４０万円くらいというのがパソコンの相場でした。これが、ウィンドウズ９５の頃、２０～３０万円くらいに下がり、オリジナル組立パソコンの時には、１０万円くらい。今では、液晶ディスプレイ付きでも１０万円以下で買えるようになりました。

ネット販売についてのまとめ

当社はパソコン関連会社なので、パソコンの事で説明しましたが、インターネットを使っての販売は、日本全国の同業者との競争であり、価格競争が激しく、商売として成り立たせるのは、たいへんな努力が必要です。そして、短い期間で情勢が変化してきます。